]「bird call」
昨日に引き続き、観に行きましたよ、原宿に。ネタばれかなり注意＆長いので「続きを読む」にしておきます。
あらすじ
気弱な美少女女子高生、石井園子（鈴木えみ）が通っている高校には、大切な仲間が２人。それは、園子の彼氏サトナカ（田中圭）と親友の不良女子高生ミユキ（奥田恵梨華）。園子は、クラスの女子による「いじめ」が原因でうつ傾向。一方、ミユキは小さい頃の壮絶な体験が原因で、「リストカット」常習者。そして二人の支えになろうと揺れ動く、いい奴、サトナカ。そんなある日突然、サトナカとミユキに予期しない大きな事故が起こり…。（min.jamサイトより）
まぁまぁこのまんまなお話。それがそーっと描かれていく。大人になるにつれ時間の流れが早くなる感覚がある中高校生の頃ってこんなゆるりだったかもなぁなんてことを思ったり、放課後の夕焼け色ってキューンだわぁとか甘酸っぱいもの感じたりな映像に音楽でした。
最後の最後までミユキとサトナカに起きた事件の真相がわからないので何故？とつねに園子目線でお話を追っかけられて観やすかったですね。最後真実を知った園子、大事な仲間だと思っていたミユキの裏切りが結局園子を強くしたって感覚は復讐に近いものを感じた。けして弱い子ではないのよ、変わろうとする気持ちをちゃんと持っている子なのよね。そしてかわい過ぎて色々苦労している気の毒な子。
ミユキはサトナカが好きだったのかな。なんせ哲学少女なので普通だったら好きだからそうくるんだろう画が自分酔いな姿に見えてしまって。親友役だったけどある意味一番のいじめっこ。ミユキのあれこれに振り回される園子とサトナカのお話と言ってもいい影の主役。
サトナカはイイ奴過ぎてかえって罪な子。園子ほどあからさまに萌えキャラではないけど、実はみんなから結構モテモテな男子です。ちょっと女の子っぽい感覚が女子をホっとさせるのかしら。キスしてきてもあまりよけなかったり、最後「会いたいです」と素直に言ってくるあたり相当天然な…。サトナカに裏切りの気持ちはなかったんだろうけど。素質的なところで結構罪な男子でした。
んで感想。うがった見方をしてしまい映像とは裏腹に結構エグく感じました。これを観て感傷的になるには少々自分歳が行き過ぎてるのかなぁと感じます（苦笑）壮絶な体験とうつやリストカットを一直線でつなげる設定はあまり好きではなかったりするし。短い枠の中でそういう設定がある方が説得力が増すということなんだろうけど、少なからず心の影ってみんな持ってるものだから。
これは編集をされた方のブログを拝見したのでなるほどーって感じなんですが、事件前と事件後の話が行ったりきたりするのを色の違い（暖色・寒色）でわかりやすくスイッチできてるなと。とても効果的に使われててうまいことやるな。全体的にはグレイッシュなんだけど、園子が着てた鮮やかな赤い服とか事故の血の赤もポンっと来るから印象的だった。
鈴木えみちゃん主演ということで当然彼女の場面が多いです。初めて彼女のお芝居を拝見しましたが、あまりにもお顔が美しくスタイル抜群なのでそちらに気をとられてしまうというか（苦笑）声までかわいいんだもん、ずるいなぁ鈴木えみ！「uchidaran*1大好きっ」*2なんて言われた日にゃわたしだって惚れちゃいそうです。普段「Pinky！」みたいなハツラツなイメージがありましたが繊細な役どころにハマってたと思います。泣くシーンは美ししぎます。
奥田恵梨華さんも初めて観た女優さん、大人びた高校生役でしたが実際大人だそうで（笑）知らない人がやってくれてよかったかなぁという感じ。ミユキに関しては脚本はあて書きだそうで、彼女もビデオレターで演じてて気持ち良かったと言ってました。実際も謎めいたSキャラなんでしょうか。
田中圭くんはほとんどセリフがありません（悲）確かにおしゃべりのサトナカはありえないのですが。表情だけで園子をやさしく支える姿とかミユキに詰め寄られて苦悩する姿とか、突飛な2人を相手をしっかり受けられるサトナカの裏設定は結構考えたんじゃないかなぁとはトークイベントを聞いて思ったこと。一番印象に残った場面は園子を自転車の後ろに乗せて屋上をグルグル回るシーン、重要なシーンではないのかもなんだけど、こういうさり気ないとこの表情がいいんですよねぇ彼は。
あ、ちょっと語り過ぎましたね、書いてるうちにあーだったのかな、こうだったのか？と色々湧いてきまして。病んだ気持ちってわからないというか、ふれたくないというか。あとこの作品は細切れに観るより続きで観た方がいい。カットがコロコロ変わるわけじゃないしなぁ。観ながら思ったのは園子が学校から帰るのに歩くシーンだけで1話終わりじゃないさ！って感じでホントゆったり描かれているので。約1時間の上映でした。
