『水平線ホテル』紀伊国屋サザンシアター

救命日比谷先生こと小市さん観たさにと先に告白しておきましょう。劇団M.O.P.第40回公演、なんでも劇団員集結しての舞台は6年ぶりとかいう貴重なお芝居だったようです。
以下覚書程度ですがあらすじ感想等書いちゃうので「続きを読む」&反転しておきます。
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時代は第二次世界大戦の真っ最中、イタリアの孤島に建つホテル、お話はロビーで繰り広げられる。登場人物は主人公にホテルの女主人、ひょいと現れた昔の不倫相手、宿泊客にアメリカから来た謎の男は電話番号を交換手に伝えるも繋がずすぐ切ってしまう。旧貴族と名乗るボンは実はホテル荒し、偉い学者家族と昔の教え子、大女優と旦那と付き人、従業員に女主人の妹、コック、ボーイ2人、メイドの5人。秘密警察の部長+その部下+警備にあたる下っ端
特別カツレツとリゾットが不味いコックが女主人の妹を口説くが冷たい→昔の不倫相手の軽いノリに女主人は怒り気味→ぼんぼんは朝ホテルをチェックアウトするところ(この時はまだホテル荒しというのはバレてない)→明るい学者家族は昔の教え子が来るのを心待ちにしている→酔っ払いの謎の男
そこに秘密警察が突入、国家の存亡に関わる秘密を持ったスパイがこのホテルにいるという→ホテルは包囲を監視され一歩も外に出られない→一刻もここをたちたいモノ、こんな騒ぎに巻き込まれるのはゴメンなモノもろもろでパニック→秘密警察の天に向けて発砲された銃でお遊びじゃすまない様子→ひとりひとり取調べを受けるが該当者なく→大体この中にそのスパイがいる情報は正しいのか??→それぞれ怪しいところもチラホラ→自称小説家が突然訪れる、大物女優、ペテンのぼんぼんのホテル荒しは実はもっと大きい宝探しの資金なのだとか、優秀な学者、大金を持ってることがわかった謎の男は名前以外何も話さない・・・。
外に出ることも許されない宿泊客は夜な夜なロビーに集まってくる。自称小説家の不倫相手はこのホテルならマシな話が描けるんじゃないか、余命3ヶ月なんだと告白。大女優はスランプ、謎の男は17歳で飛び出した家に電話をかけていたのだと。大金はギャンブルで手に入れたものだと。
そんな中、教え子が秘密警察に「学者家族がアメリカに亡命する」と密告→ドイツの開発している原始爆弾の脅威を沈めるにはそれを抑えられるアメリカに行くしかないのに&妻がユダヤ人なのだ→敵国に手を貸すことになる亡命+妻がユダヤ人であることで収容所お送りと宣告→教え子罪の意識からか包囲されてるホテルの外へ飛び出し→銃殺→スパイが取引する為に呼び出されたのだから絶対ここにいるのだと秘密警察はガンとした態度を示す。
夜ホテル内はまぬけな下っ端警備一人になるので眠り薬を飲ませ、ある計画をみんなに発表する女主人→スパイがいるとデマを言ったのは自分だと告白→秘密警察の部長を呼び出す為だった→自分の旦那を殺したのはあいつだと→ひとりで来いと言ったのにと→港に通ずる隠し通路の存在を教える→警備の眠ってる間にみんなそこから脱出するぞ!→夜中、従業員含め荷物をまとめ次々と隠し通路へ→突然秘密警察が突入→大女優の旦那が「話がある」と窓の外にを投げたのだ→ロビーに残された女主人と不倫相手、謎の男と大女優の旦那→旦那が自分の身の安全と引き換えに抜け道からみんな逃げたとばらす→説明してもらおうか秘密警察→女主人の恨みは国家の裏情報を握った正義感の強い旦那が理不尽に殺されたことを恨んでいた→国家を守る為には当然のことと冷酷な部長→一瞬にして燃やし尽くす爆弾を手にする女主人、不倫相手、謎の男→取り乱す大女優の旦那、外の警備との連絡用電話外でギャーギャー騒ぐ間に→とっさに飛び出す秘密警察→外の警備によって射殺→女優の旦那含め船のある港から警備の気をそらす為にうった芝居だったのだ。
数年後の1945年、ホテルは以前のように営業していた→女主人と謎の男は微妙な距離→謎の男はホテル荒しボンの宝探しの出資者となり相変わらずのギャンブラー→もういないであろう元不倫相手はマシな話を描けたのだろうかと謎の男→書いてないみたいよと女主人→ラジオをつけるとアメリアカが日本に原始爆弾を落としたニュースが流れたのであった。

なかなかおもしろかったー。オチは日本人としてはショッキングなんだけどすべて繋がってるぞって感じが気持ちよく。派手に笑わそうとしないクスリッって感じ。口達者な人々の言葉を楽しむのと描写的にフフフとしてしまうバランスが丁度いい感じ。これだけ長くあらすじを書いてももっと大切な描写がたくさんあってそこにある登場人物の気持ちとかが大切でそのニュアンスを書くのは難しいなぁ。自分全然舞台とか見たことないので他とはくらべられないわけですが、舞台らしい舞台って感じでした。観劇後道々行く人の言葉にこっそり聞き耳を立ててみると「満喫した!」らしい。きっとこの劇団のもつ雰囲気が溢れていた舞台だったんだろうな。これには「偶然の音楽」に出演する三上さん(謎の男)がいらっしゃいましたということでなのか偶然の音楽のチラシ貰っっちゃったー。