「偶然の音楽」@世田谷パブリックシアター

本日楽日、行ってきました。長くなりそうなので「続きを読む」にしておきます。



事前に小説を読んで観ました、まず小説の感想は何度も読みたくなるようなお話ではないというのが正直なトコで。読み終わってグッタリ、しばらく本は読みたくないなぁな心理状況でした。とにかく精神的に怖い話だと。舞台は3回見ました。
見方によってはチェスの盤のような縦長のステージ石畳風。この縦長が時間軸を表しているとはパンフに書いてあった気がしますが、うまい!と。この表現が演出の成功8割方しめてるんじゃないだろうかと思うほどうまい!ナッシュ(仲村トオル)とポッツィ(小栗旬)以外の6人でこまごました役(ナッシュの娘・父・奥さん、ベルボーイ、弁護士etc…)やその場面場面の設定(酒場、ポーカーが開かれ会場、ホテルetc…)も時間の流れも速さも表現している。なので、さっきは元恋人も次は奥さん設定やお姉さん設定だったりするので、ナッシュの話をちゃんと聞いてないと「?」になるかも?という感じはしたけど。
縦横に人々が動き回り机を運び服を片付けたり。その行為にちゃんと意味があるので「今片付けてます」感なくちゃんと場面が移行、一度も全体的な暗転がなく、この舞台の流れそのものが音楽を奏でているような。この流れが見事だと思った。照明も効果的に使われてただ役者の姿を照らすだけのモノでなく道を作ったりやはり時の流れを表してたり…美しかったです。これを見渡せる席(自分は3階席で)よかったなぁと思った。
とにかくこの手のことに感心終始で…ポッツィ目当てでの鑑賞だったんですが、お話自体が好きでないので、のめり込んで観られませんでした(悲)ポッツィの「なんもわかっちゃいないぜ」だったかな、あのあたりは好きです。でもとても悲しい、ナッシュはホントにわかってないんだよっ。そのジレンマを見事見せてくれたポッツィに拍手。細々素敵な表情や動きはあるんだけど…うーん、そんな感じです(困)みんなが笑っているところは自分ちっともおかしくなくて、訛って喋るとこと、ポッツィ「建築家なんだよ」って言った後のナッシュの「そう建築家」とかはクスリッだったけど。あとどうしてもポッツィがしばらく出てこなくなるのわかってると睡魔が…スミマセン。
とにかくっ自分にはとても怖い話なんですコレ。ちょっとわたしがキ印になりそうになる感じなんです。自己防衛で寝てしまう仲村トオルさんのようなものです(4日のアフタートークより。セリフ変更の拒絶が睡魔となって現れたらしいトオルくん)自分には謎が謎で終わるようなお話を消化する力ないですわ…。
上演が終わってカーテンコールが4回かな、3回目には白井さんも登場。小栗くん涙を浮かべてましたね…ちょっとそこにウルウルしてしまった。でもゴメンなさい、ファン失格な演劇鑑賞でした。また思い出したら書くかなぁ書けないだろうな…